【感想】異世界出戻り奮闘記(完結済/全78話)

こんにちは、Momoです。

前回に引き続き、異世界を舞台とする恋愛ものをご紹介します。


作品概要

タイトル: 異世界出戻り奮闘記

掲載サイト: 小説家になろう(Nコード: N7669BT)

著者: 秋月 アスカ(ID: 364815)

ジャンル: 異世界〔恋愛〕

文量: 371,625文字(完結済(全78話分))

連載期間: 2013年08月31日〜2016年01月03日


あらすじ&感想

かつて異界の巫女として異世界に召喚され、役目を終えて、ずっと支えてくれた護衛騎士に告白し失恋の傷を胸に元の世界に帰ってから1年半後、女子高生のハルカは再び異世界へ召喚されてしまう。以前関わりがあった王宮関係者に掛け合おうとするものの、出戻ってしまった今は当時と髪色も違うし、神力なんて特別な力もない一般人で掛け合ってもらえない。王宮の下級兵士御用達の定食屋の夫婦に拾われて、恩返しのため働きながら帰還手段を探すなか、巫女時代に関わった一部の重鎮にその存在を知られ王宮と神殿の政治的・宗教的陰謀に巻き込まれていく…。


初めての召喚の時はすぐにでも元の世界に帰りたいという希望を聞き入れられず、言われるままに勉学や巫女の責務に取り組み、護衛騎士のノエルを大きな拠りどころとしていたハルカですが、1回目の召喚と状況も能力も異なる状況に負けず、地に足つけて自分で考え行動する強かさは、読んでいて気持ちの良い出戻りならではのパワーを感じます。

しかし、再会したかつての魔術講師役オルディスの勧めで宰相の後見を受けることになったものの、さすが国のナンバー2と言うべきか、女子高生のハルカは手のひらの上で転がされてしまい、知らぬうちに陰謀の真っ只中に置かれてしまいました。国の重鎮(狸)とも対等にやりあうスーパー学生のお話をたくさん読んでいるので、年相応の部分が垣間見えるのは逆に新鮮です。


また、心配するノエルから保護の申し出を受けても、現在護衛している後任の巫女と恋仲だという噂を食堂や街で耳にしているハルカは「なぜ振った私をそこまで気にかけるのか」「二人が並ぶところは見たくない」と戸惑っていて、両片思いの雰囲気がヒシヒシと伝わってきます。グッと踏み込んでくるノエルと、グイッと押し返すハルカの、簡単には行かない関係につい一気に読み進めてしまいました。


ハルカを取り巻く陰謀がどのように展開していくか、ノエルとの両片思いから「片」が取れるのはいつか、2つの軸で楽しめる作品です。1話あたりの文量はそれほど多くなく、テンポよく読めると思います。


なお、こちらの作品はアリアンローズ社より書籍化されています。(全3巻)

書籍版では加筆・修正がされ、番外編も載っているそうなので、Web版を読んで気に入った方はそちらもどうぞ。


Web版

書籍版

Momoのホンネ

フィクションの世界に浸るMomoが、読み漁る小説や漫画、見る映画、ふらりと出かけた先で見つけたもの、日々の生活から感じたことをホンネで語る、気まぐれブログです。

0コメント

  • 1000 / 1000